○土庄町自然環境保全条例

昭和48年3月29日

条例第2号

自然は、人間生存の基盤であり、豊かな情操を養い、すぐれた文化をはぐくんできた母胎である。澄みきった海と空、緑の山並み、白砂青松の海岸、めぐまれた小豆島の自然は、かけがえのない先祖からの遺産であり、郷土発展の基盤である。

しかるに、ややもすればこの自然の価値を忘れ、これを破壊し、自然界の調和を乱し、自らの生活環境と類まれな島の自然美を悪化させようとしている。われわれは、今こそ自然の価値を深く認識し、その恩恵を永遠に享受できるよう自然を保護することを町民共通の責務として最善の努力を払わなければならない。

ここに、郷土の自然環境を保全することを町政の基調として確立し、自然と調和した生活環境を創造することを決意して、この条例を制定する。

第1章 総則

(目的)

第1条 この条例は、町の自然環境保全に関する基本理念を明らかにするとともに、自然環境保全法(昭和47年法律第85号)、香川県自然保護条例(昭和46年香川県条例第14号)その他国県のすすめる自然環境保全に関する諸施策に合わせ補充的な基本事項を定め、自然環境保全の総合的推進を図り、もって現在及び将来にわたり自然と調和した良好な生活環境の確保に寄与することを目的とする。

(町の責務)

第2条 町は、自然と調和した良好な生活環境を保全し、又は創造するため、国及び県が実施する自然環境の保全に関する施策とあいまって、町域の自然的、社会的条件に応じた自然環境の保全に関する施策を策定し、これを実施する責務を有するものとする。

(事業者の責務)

第3条 事業者は、自然環境保全の基本理念を理解し、その事業活動を行うに当たっては、自然環境をそこなうこととならないよう自然の変改を最小限度にとどめるとともに、植生の回復、緑地の造成その他自然環境を保全するために必要な措置を講ずるほか、国、県及び町が実施する自然保護に関する施策に協力する責務を有するものとする。

(住民の責務)

第4条 住民は、自然環境保全の基本理念を理解し、日常生活において自然環境の保全に自ら努めるとともに、国、県及び町が実施する自然環境の保全に関する施策に協力する責務を有するものとする。

第2章 自然環境保全基本施策

(基本施策)

第5条 町長は、第1条の目的を達成するため、県の施策に合わせ、次の施策を行う。

2 自然環境保全の基本施策として、次の事項を推進する。

(1) 土地の利用、開発等の計画の策定及び実施に当たって自然環境保全のために必要な措置を講ずるよう配慮を行うこと。

(2) 緑地の造成、花いっぱい運動の推進等町域の緑化、美化を推進すること。

(3) 自然環境の保全に関する施設の整備につとめること。

(4) 自然環境の保全に関する知識の普及と思想の高揚を図ること。

(5) 住民の行う自然環境の保全に関する自主的な活動を助長、育成すること。

(6) 自然環境の保全に関する調査研究を行うこと。

(7) 自然環境の保全を図るための監視、指導体制の整備を図ること。

3 自然環境保全措置の適正を期するため、審議会を設置し、自然環境保全に関する重要事項を諮問する。

4 大規模な開発行為に対する自然環境保全対策として、自然環境保全協定実施要綱を制定し、これに基づき開発業者との間に自然環境保全協定を締結するものとする。

第3章 土庄町自然環境保全審議会

(設置)

第6条 町長の諮問に応え、この条例の趣旨に基づき自然環境保全に関する重要事項について調査審議させるため、土庄町自然環境保全審議会(以下「審議会」という。)を置く。

(組織)

第7条 審議会は、委員10人以内で組織する。

2 委員は、次に掲げる者のうちから町長が任命する。

(1) 知識経験を有するもの

(2) 関係行政機関の職員

3 委員の任期は、2年とする。ただし、補欠委員の任期は、前任者の残任期間とする。

4 委員は、再任されることができる。

(会長及び副会長)

第8条 審議会に会長及び副会長を置き、委員のうちから互選する。

2 会長は、会務を総理し、審議会を代表する。

3 副会長は、会長を補佐し、会長事故あるときは、その職務を代理する。

(会議)

第9条 審議会の会議は、会長が招集する。

2 審議会の会議は、委員の過半数が出席しなければ開くことができない。

3 審議会の議事は、出席委員の過半数で決し、可否同数のときは、会長の決するところによる。

(部会)

第10条 審議会は、必要に応じて部会を置くことができる。

第4章 雑則

(行為の規制)

第11条 町長は、自然環境保全措置として、国及び県の行う規制措置が適正に推進されるよう協力する。

(委任)

第12条 この条例の施行に関し必要な事項は、町長が定める。

この条例は、昭和48年4月1日から施行する。

(昭和59年3月21日条例第9号)

この条例は、公布の日から施行する。

土庄町自然環境保全条例

昭和48年3月29日 条例第2号

(昭和59年3月21日施行)